「おや」という漢字を書いてみましょう。 『親』 漢字は元来、中国で作られた表意文字(ひと文字でも意味を有する文字)です。最近、子育てセミナーなどで「親という漢字は“木の上に立って、見ている”と書きます」と話される方がいらっしゃいますが、元々の由来は違っています。 左側の「立つに木」は「木をナイフで切ったままの生木」を表し、「ナイフで身を切るように身近に接して見ている」という意味です。したがって、親は見ていること、子供を近くで見ていてあげることが一番大切なのです。 余談ですが、漢字の元祖の中国では現在、漢字の簡略化が進んでいます。「親」は「(立つに木だけ)」に、「愛」は「(真ん中の心を省略)」になりました。漢字は3000年の歴史を持つ文化遺産なだけに、表意がなくなるのはちょっと寂しいですね。 |