インフルエンザの最も怖い合併症は、インフルエンザ脳症です。脳症は熱が出始めて24時間以内になることが多く、治療薬で予防はできませんし、予測する方法はありません。意識障害やけいれんが長引く場合にはその可能性がありますので、医療機関に至急受診する必要があります。 ボルタレンやポンタールといった強めの解熱剤を使うと、脳症の頻度が高くなることが分かっていますので、使用する解熱剤に注意しましょう。 平成21年流行の新型インフルエンザ(H1N1:2009)では、熱が出始めて24時間以内に急激に悪化する肺炎になることがありました。しかし幸い最近では、重症化する肺炎が少なくなりました。 インフルエンザが峠を越した1〜2日後に、セキが強くなり、熱が再び出始めることがあります。インフルエンザ・ウイルスが気管支の粘膜を荒らすため、そこに細菌が乗って気管支炎を起こすようです。抗菌薬を服用すると、すーと軽快することがよくあります。 |