アトピー性皮膚炎の治療に使われるもう一つの軟膏に、プロトピック軟膏があります。その成分であるタクロリムスは、もともと臓器移植後の注射の免疫抑制剤として使用されていたものです。炎症を抑える力を利用して、皮膚に使用する軟膏が作られました。 ステロイド軟膏ほど炎症を抑える力は強くありませんが、プロトピック軟膏は皮膚からの吸収はほとんどないため安心して使用できます。ただし、まだ皮膚がただれている状態で使用すると、ヒリヒリ・ピリピリした刺激感が数日間続きますので、ステロイド軟膏で強い炎症を抑えておいて、プロトピック軟膏に乗り換えた方がよいでしょう。 また、皮膚の状態が良くてもアトピー性皮膚炎のぶり返しを予防するために、プロトピック軟膏またはステロイド軟膏を数日に1回だけ塗り続ける方法も提唱されています。 |