<お父さんお母さんからの質問> どちらかの子どもに自分の仕事を継いでほしいのですが、どうしたらいいでしょうか? (小6と中2の子どものパパとママ) <多賀先生のアドバイス> 勤務であっても、家業であっても、強制できませんが、継いでほしいと思うのは親心でしょう。 しかし、子どもたちは親の苦労を間近で見ているだけに、継ぎたくないと思いがちです。 ほんの一部しか見ていないにもかかわらず、子どもたちが知っているのは、自宅で親同士が愚痴ったり、ぼやいたりしている話なのです。 それでは仕事を継ぎたくなるはずがありませんよね。 全ての仕事には、嫌なことやつらいこともありますが、楽しいことうれしいこともあります。 自宅で仕事の話をする時には、できる限りその仕事で楽しかったこと、うれしかったこと、やりがい、社会的意義などのポジティブな話をしましょう。 それも「こんなお客さんがいて、こうしたら、お礼の電話が入ったよ」のような具体的な言い方をします。ネガティブな話は、夫婦だけの場所で。 もちろん、仕事を実際にする上では、嫌なことや苦しいことの方が重要ですが、若者にとって大切なのは夢のワクワク感です。 仕事を継いでもらうことを目的にしなくても、子どもを社会や働く場に送り出す上で、ワクワク感を伝えることは大切なことでしょう。 〔北陸中日新聞 令和5年9月26日掲載〕 |