お子さんのチック症状の相談に来られたお母さんの話です。 子どもとお母さんの1対1の時間を増やすようにアドバイスしたところ、チック症状は少し軽減したのですが、しばらくで改善傾向が止まってしまいました。 外来で私と話している間に、「昨日、子どもが牛乳をこぼして最悪でした」とか、最悪という言葉が何回も出てくることに気づきました。 そこで、お母さんに「最悪という言葉をよく口にされますが、ご自身はお気づきですか? それって、本当に最悪なことですか?」と尋ねてみました。 すると、「えー、そんなこと言ってます?! 全く気づいていません」とお母さん。 多賀:「ご自身が気づいていないということは、お子さんが何か失敗したら毎回、最悪とお子さんに向けて叫んでいますね。 きっとお子さんに大きなストレスを与えています。最悪の言葉を減らしましょう。」 お母さんが理解してくれたおかげで、チック症状は急速に減少しました。 |