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多賀クリニック(白山市)子育ての知恵袋116

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「子育ての知恵袋」 No.116

思春期は自らの人間性知る時間

<お母さんからの質問>


前回に「思春期に『クソばばぁ』と言ったりするのは当たり前」と回答していましたが、息子は私に対して、そのような汚い言葉を発したことがありませんし、荒れた時期もありませんでした。

それはそれで自立してないのではないかと心配になるのですが


(22歳の息子を持つお母さん)




<多賀先生のアドバイス>


思春期の荒れはあったらあったで苦労しますし、なかったらなかったで心配しますね。親って大変です。

現在、大学または社会で人間関係を構築できているのでしたら、心配いりません。

お母さんが気づかなかっただけで、お子さんに思春期はあったのです。


以前に、私の兄と兄の息子と私の三人で話していた時、兄が息子に対して「おまえは思春期の荒れがほとんどなかったよなぁ」と言いました。

すると、彼は小さな声で「お父さんが知らないだけだよ」と。

そうなんです、親が子どものこと、特に心理的なことまで全て知っていると考えるのは、おこがましいのです。


思春期は親に反発することと、友人に自己投影することによって、自分のアイデンティティーを確認・確立する時期です。

アイデンティティーとは難しいことではなく、自分は何が好きで何が嫌いか、自分は何に興味があるか、自分がどういう人間であるかを知ることであり、それらが親と同じではないと知ることです。


アイデンティティーが確立できないままだと、自分自身を保持・擁護できないので、人間関係で周りに合わせることばかりになってしまい、自分を見失い、不安定になります。



〔北陸中日新聞 令和3年9月23日掲載〕




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