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多賀クリニック(白山市)子育ての知恵袋121

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「子育ての知恵袋」 No.121

「本当のお父さん子」か注意

<お母さんからの質問>


四歳の息子はいつも「お父さん、お父さん」ばかりで、私が「一緒にお風呂に入ろう」と誘っても、「お父さんと入る」と言ってききません。

お父さんは嬉しそうなのですが、母親である私は自信喪失状態です。息子に嫌われているのでしょうか?


(4歳の子どものお母さん)



<多賀先生のアドバイス>


お母さんに心を十分満たしてもらっているからこそ、「お父さん、お父さん」と言っているのであって、お母さんに心を満たしてもらっていないからといって、お父さん子になることはありません。


ただし、注意が必要なのは、「本当のお父さん子」と「偽のお父さん子」があることです。

兄弟姉妹が複数の場合、下の子をお母さんが抱っこして上の子とお父さんが手をつなぐ、下の子とお母さんがお風呂に入って上の子とお父さんがお風呂に入るとなりがちです。

それが長く続くと、上の子は「お父さんと手をつなぐ・お風呂に入るのがわが家の決まりごと」と思い込みます。


すると、お母さんが「一緒にお風呂に入ろう」と誘っても「わが家ではあり得ない」と拒否する可能性があります。

偽のお父さん子と区別するためには、お母さんが「一緒にお風呂に入ろうか」と誘いを繰り返すことです。

「お母さんと一緒にお風呂に入って、お願い」という言い方にすると誘導効果が高まります。

そのように誘導しても「お父さんと入りたい」と言うようなら、本当のお父さん子ですから、「いいよ」と応じればよいのです。



〔北陸中日新聞 令和4年2月1日掲載〕





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