<お母さんからの質問> 5月31日のこのコーナーの回答を読んで、子どもの言うことがコロコロ変わるのに対して、「本心は?」「本当は?」と追及しても無意味なのは分かりました。 では、どう対応したらいいのでしょうか? (6歳の女の子のママ) <多賀先生のアドバイス> 子どもの言った今の言葉に従ってあげるのがいいでしょう。 その時の言葉は、その時の気持ちを表しています。 その言葉に従ってあげるということで、「あなたの今の気持ちは分かったよ」というメッセージになります。 この言葉に沿ってあげるという行動を表すのに最も適しているのが、リピートという会話方法です。 単に、相手の言葉の最後を繰り返すだけの単純なもので、こちらに意見や希望を入れません。 子どもが「今日、学校へ行きたくないなあ」と言ったら「そうなんだ、今日は学校へ行きたくないんだ」と返し、しばらくして子どもが「やっぱり学校へ行ってみる」と言ったら、「そうかあ、やっぱり学校へ行ってみるんだ」と返します。 リピートは承認ではなく、受容を意味します。 リピートで返してあげると、会話の順番が子どもの側に返るので、子どもがまた考えます。 自分で考えることが大切なのです。 〔北陸中日新聞 令和4年6月28日掲載〕 |