<お母さんの経験談> 子どもとの一対一の大切さを読んで、駄目でもともとと思って、娘に「久しぶりに二人でお風呂に入って、お願い」と言ってみました。意外にも「いいよ」との返事。 久しぶりの一対一お風呂でしたが、普通の雑談だけで終わりました。 でも、それ以降、大きな変化がありました。 娘が何かイライラしていたり不安げだったりして、学校か友達関係で何かあったのではと思っていると、たいてい娘の方から「ねぇ、一緒にお風呂入らない」と誘ってきます。 できる限り一緒にお風呂に入ってあげるようにすると、「やっぱりなあ」と思う愚痴や困り事を言い始めます。 でも、全く何も口に出さずに終わることもあります。 そんな時は、そこまで問題が深くないか、まだ自分で努力したいと思っているんだと考えて、話を聞くだけで追及しないように心掛けています。 待てるようになりました。一対一のお風呂でこんなに関係が変わって、とっても楽しく、そして楽になりました。 (高校1年生の娘のお母さん) <多賀先生のアドバイス> この経験談には二つの大切な点があります。お母さんが「お願い」と言ったことと話の追及をしなかったこと。 親にお願いされると子どもはうれしいのです。 待つことが信じていることを伝える方法です。 〔北陸中日新聞 令和4年10月18日掲載〕 |